概要 トルコの代表的風景のひとつとなっている石灰棚の池のある観光地。 パムッカレはトルコ語で「綿の城」という意味する。 カルシウムを多く含んだ高温のミネラルウオーターが緩やかな斜面になっている断崖を流れ落ちるときに沈殿したカルシウム分が岩の斜面に付着し、純白の雪が積もったように石灰棚を形成している。 温泉好きのローマ人は石灰棚の池に隣接したところにヒエラポリスHierapolisという温泉保養地を築いた。 現在も遺跡と石灰棚が一体となって温水プールなどもつくられている。 1990年代まではこの周辺に沢山の温泉ホテルが建っていたが、ホテルが温水を使いすぎたため、源泉が枯れてきて石灰棚に十分な温水が流れてこなくなってきた。 そのため、周辺からホテルは温泉を流すのを禁じ、宿泊施設を少し離れた地に移転こととなった。 温水が不足したため石灰棚が汚れてきたため、旅行者が自由に立ち入るのを禁止してしまった。 現在は一部の石灰棚にのみ履き物を脱いで入って、白とブルーの温水を散策することができるようになっている。立ち入りできない石灰棚には遊歩道が巡らされているが、温水が不足しているため、写真で見るような景色にはなかなかお目にかかれなくなっている。 ヒエラポリス遺跡と石灰棚群の地区には南北2つのゲートがある。 バスや車の駐車場から、入場料を支払って遺跡や石灰棚の中心部までは3400m あり、2リラのシャトルバス(5分)もある。 アクセス 最寄りの都市はパムッカレからの南19km(約20〜30分)のデニズリ。 パムッカレ周辺の滞在ホテルへもデニズリがゲートウエイになる。 空路: イスタンブール(アタチュルク空港)・デニズリ空港間に毎日12便運航されている。1時間10分。 空港: デニズリ・カルダック空港 Denizli Cardak Airport(コード:DNZ) デニズリの市の中心から約60km 便に合わせてトルコ航空のシャトルバスが市内のトルコ航空事務所前・空港間(オトガル経由)がある。 バス: イスタンブールからデニズリの直通バスが45本ある。640km。 デニズリ・パムッカレ間はほぼ45分間隔でミニバスがある。 アンカラ(片道480km)、イズミール(片道240km)からは日帰りバスツアーもある。 夏季シーズンはパムッカレ(ホテルエリア)に直行便が運行される。 デニズリのオトガルは市内中心地にある。 パムッカレにはバスターミナル(オトガル)はない。 鉄道: イスタンブールのハイダルパシャ駅からデニズリまでを結ぶ夜行寝台列車が運行されているが、運休している場合がある。パムッカレ エクスプレシPamukkale Expresi。 イズミール・デニズリ間も定期便がある。 鉄道駅は市内中心部に位置する。 石灰棚の池 Travertin: ヒエラポリス遺跡とともに国立公園内への入場は北または南のゲートでチケットを購入する。 石灰棚の一部は裸足になって中に入って歩くことができる。 ごつごつしていて滑りやすいのでゆっくり歩いたほうがいい。 近くにあるパムッカレ・テルマルPamukkale Temalでは、S字型の水深4〜5mのプールがあり、プールの利用料金を別途支払って泳ぐことができる。ロッカーもある。 水中にはギリシア・ローマ時代の大理石の支柱の遺跡の断片が浅瀬に沢山沈んでいる。 ヒエラポリス遺跡 Hierapolis (広い敷地をすべて見て回るととても時間がかかってしまう。 多くのツアーでは北口または南口ゲートからメインの通り(フロンティヌス・ストリートFrontinus Street)を両サイドの遺跡を見ながら進むだけとなる。石灰棚と一緒にしてほぼ23時間かかってしまう。じっくり見て回るためにはほぼ一日かかる。) 紀元前190年ベルガモン王エウメネス2世の時代に建造が始まった都市遺跡。 この時代の都市は海運の利便性などから海辺に建設されるのが多かったが、この都市は内陸部にあることで珍しい存在となっている。 ローマ、ビザンツ時代まで栄えていたが、セルジューク朝により滅ぼされてしまった。 ローマ時代の円形劇場 Romantheatre: ハドリアヌス帝とセプティミウス・セヴェルス帝の2つの舞台からなる。 聖フィリップ・ザ・アポストルの殉教者礼拝堂遺跡 ヘレニズム様式の劇場跡 Hellenistic theatre アゴラagora(集会広場) 3辺をイオニア式の石柱で囲まれ、もう1辺には聖堂がある。 ドミティアヌスの門: 2つの塔がある。 そばに広い便所だった跡があり、水道管が敷設されていたことがわかる。 ネクロポリス Necropolis(広大な共同墓地 フロンティヌス・ストリート Frontinus Street: 昔のままの敷石で歩きにくい。 ヒエラポリス考古学博物舘 Hierapotis Archaeology Museum かつてローマ時代の浴場があった場所で、パムッカレ・テルマルの向かいにある。 館内には石棺、彫像や小さな発掘物などが3つの区域に分かれて展示されている。 ホテル パムッカレの石灰棚・ヒエラポリス遺跡から徒歩圏内にはホテルは存在しない。 45星クラスのホテルは北門の西約5kmのカラハユット地区に点在する。 3星クラスの中級クラスのホテルは南口からさらに3kmほど進んだエリアに点在する。 パムッカレ周辺の都市・見どころ カラハユット Karahayit: 北門から西に2.5kmほどにあるリゾートホテル群の地。 鉄分を多く含み赤い色をしているのでレッド・スプリングRedSpringと呼ばれている。 カクルック洞窟 Kakllk Magaras ファーザー・へイダー・ケイブ): デニズリから東30kmほどの地に発見された洞窟。 1999年にトルコを襲った2度の地震により現れたと言われている。 アイドゥン Aydln デニズリ Denizli ニサ(ニッサ)Nysa(Nyssa): ナジリ Nazilli アフロディシアス Afrodisias |