概要

アンカラの南約250kmに位置する人口68万人の町。
イスラーム神秘主義の一派メヴレヴイ一教団の発祥地として広く知られる。

広大なアナトリアの草原の豊かな穀倉地帯にあり、伝統的なキャラバン隊の滞在地であった。
1150年から1300年まで首都だった。1077年にセルジュクトルコの後を継いだルーム・セルジュク朝がイズニックからこのコンヤに移した時代だった。
中でもカイクバード1世時代に著しく発展した。この頃、東方から芸術家や建築家、イスラーム関係の科学者などが集められた。建築物が数多く建立され学校が開かれ、コンヤ文化が花開いた。
現在もその頃の建造物や神学校跡が市内に多く残されている。
当時の文化をこれらからかいま見ることができる。

メヴレヴイ一教団の創始者ルーミーもこの時代の学者のひとりであった。
ルーミーの霊廟があるメヴラーナ博物館がこの町の最大の観光ポイントとなっている。
コンヤには多くのイスラムのモスクが残されているが、多くのツアーはメヴラーナ博物館だけを見学して、滞在しないで移動してしまう。
昔のキャラバンサライの建物をそのまま使ったレストランが町の周辺地区に点在し、多くのツアーのランチに使われている。
コンヤ全盛期の歴史的建造物をじっくり見学したい向きには少なくとも丸一日滞在する必要がある。
街のほとんどの見学ポイントは、徒歩圏内にある。
周辺に滞在できる町がないため、少なくとも2泊する必要がある。

コンヤの南東50kmにあるチャタル・ホユクは、コンヤが繁栄する以前の古代ローマ時代の都市だったが、キリスト教の名残はほとんどなく、教会の廃墟だけが残されている。


コンヤへのアクセス
空路
イスタンブールのアジア側サビハ・ギョクチェン国際空港 Sabiha Gokcen International Airport(SAW)と毎日45便運航している。
空港:
コンヤ空港 Konya Airport(コード:KYA)
コンヤ市内から北東に13km。
市内への空港連絡バスが出ている。

バス
イスタンブール直通が数社のバス会社便がそれぞれ毎日56便運航されている。
アンカラからは1時間間隔で数社のバス会社からそれぞれ運行されている。
コンヤのバスターミナル(オトガル)、街の中心地から北約14kmにある。
中心地へは、オトガルの東側から出ているアラエツティン・テペシ行きのトラム(路面電車)がある。
コンヤ周辺への町へのバスはメヴラーナ博物館の南1kmにあるエスキ・ガラジュEski Garaj(古いバスターミナル)から出ている。

鉄道
鉄道マニア以外はあまりおすすめできない。バスが便利だ。
イスタンブール・ハイダルパシヤ駅 Haydarpasaとコンヤ間は、
メラム・エクスプレシMeram Ekspresi、
トロス・エクスプレシToros Ekspresi、
イチュ・アナドル・マヴィ・トレンIc Anadolu Mavi tren
などの長距離列車が運行されている。
コンヤとアンカラの間の便はない。
鉄道駅は中心の南西部に位置する。
ミニバスが30分間隔で運行されている。


コンヤ市内の交通機関
街のほとんどの観光ポイントは徒歩圏内にあるため、市内の交通機関を利用することは少ない。
トラム
バスターミナル(オトガル)と市内中心地間に便利だ。

ミニバス
鉄道駅と街の中心に便利だ。


コンヤ市内の見どころ
メヴラーナ博物館 Mevlana Musseum:
ルーム・セルジュク朝時代に旋舞教団として知られるイスラム神秘主義の一派、メヴレヴィー教団を生んだメヴラーナ・ジェラレディン・ルーミーの霊廟がある。
青緑色のタイルで覆われた円錐形の屋根の建物で、6500uの広い敷地内には、ジャーミイ、僧院、修行場もある。
メヴラーナの死後、1925年にアタテユルクの命令によって修行場は閉鎖、教団も解散させられたが、1927年3月3日以降、霊廟が博物館として一般公開されるようになった。
トルコのイスラム教徒にここは神聖な場所であり、年間約150万人が訪れる。
敷地内にはたくさんの建物があるが、主要見学ポイントは、中心となる霊廟内に靴を脱いで入り、金色の刺繍が施されたベルベットの布がかけられているメヴラーナの石棺と隣にある息子のスルタン・ヴェレドの棺となる。
さらに、敷地内の台所がおすすめ見どころだ。
詳細図は[[こちら>/トルコ・コンヤ・メブラーナ博物館図]]

アラエッティン・ジャミイ Alaettin Camii
セルジュク時代のスルタン達の霊廟
カラタイ博物舘 (カラタイメドレッセ) Karatay Muzesi
クルチアルスラン宮殿
セルジュクキオスク
インジェミナーレメドレッセ(博物館) Ince Minare Muzesi
アラエッティン・テペシ南側 South of Alaettin Tepesi
イブリクチ・ジャミイ(アルトウンアバ) Iplikci Camii
考古学博物館Archaeological Muzesi
コユンオウル博物館Koyunoglu Muzesi
アタチュルクの家、文化博物館
シエムスイ・テプリズイ・ジャーミイSemsi Tebrizi Camii
スルチャル博物館(墓碑博物館) Sircali Medrese Muzesi
サヒップアタメドレッセ
スルチャルメドレッセ
ブュユク・カラタイメルッセ
小カラタイ(ケマリイェ)メドレッセ
サレッディンコネヴィモスタとその霊廟
ハジ フェブルー(アクチャギズレヌメズ)モスク
シェケルフルシュ メスジッディ(小モスク)
エルデムシャー(カレジェルプ)メスジッディ
ビリメフメットパシヤモスク
セリミイェモスク
シェラフェッディンモスク
カプ モスク
アジィジィイェ
ナクボールモスク
オヴァルオールモスク
ハジハッサンモスク
ジェヴィザルトゥ メスジッディ
アムベルレイス(フェリディエ)メズジガイ
メラム(ハスベイ)浴場
マーケメ(カラマンオーウラル)浴場


コンヤ周辺の見どころ
チャタル・ホユツク Catal Hoyuk
コンヤの南東50kmのところにある、アナトリア最古の新石器時代の集落跡
この遺跡は1958年に発見された。
1961年から1965年の間に新石器時代の2つの古墳の発掘作業が開始され、1993年以降は国際的考古学者チームによって、長期にわたる発掘が再開され現在も続いている。
人口の横には小さな博物館があり、出土品のレプリカや壁画などを展示されている。
タクシーで往復するのがいい。約US$25。

ギョクユルト(キリストラ、リストラ)Gokyurt(Kilistra, Lystra):
コンヤの南西50km。
カッパドキアのような岩の表面を切り出してできた古い教会や住居などがある。
コンヤからタクシーで往復、1時間の待機時間を含めて約US$25

シレ Sille
コンヤの北西9km.
岩を切り出して造られた教会や住居がある。
ドームがあるビザンチンの聖ヘレン教会 St.Heten's Church(Ayaelena Kilisesi) がみどころ。
コンスタンティヌス大帝の母親のヘレナ皇帝の命によって建てられた。
1920年代から1990年代後半まではモスクとして使われていた。


セマ Sema(旋舞)

セマとはメウレウィー教団の旋舞の儀式。
沢山の楽器による演奏のなかでただただ回転しながら踊り続ける舞踊。
宗教と政治の分離を推進するアタテユルクは、旋舞の儀式を精神性や宗教的な慣習としてトルコ国民の発展の障害になることから、1925年にすべてのその活動を禁止していた。
現在は宗教的な意味合いがほとんど奪われてしまっており、伝統的なパフォーマンスだけを歴史的な伝統を保護のためにコンヤとイスタンブールでのみ見ることができる。
コンヤでは4月から11月末まで、メヴラーナ博物館近くの文化センターで、毎土曜日夜に1時間ほどのセマのショーを見学することができる。