概要 エーゲ海は地中海の一部だが、トルコの沿岸地域は両方を区別している。 ボドルムはエーゲ海の南端部分に位置する港町で、トルコでも代表的な高級リゾート都市。 イスタンブールから南約600kmになる。 2つの湾の中央に突き出た岬の先端に建つ十字軍が築いた城塞がある。 それを背景にしたマリーナにはヨットのマストが林立する。 マリーナを望む急な斜面に白壁の家が並び、その背後には古代劇場跡がある。 古代と現代が交錯する独特な景観になっている。 かつての古代都市ハリカルナッソスといい、紀元前11世紀にギリシャのペロポネソス半島からドーリア人が移って来て作られた町。 ドーリア人は現地のカリア人と混ざり合い、カリアといわれた。 その後ペルシャ人に支配される。 紀元前484年には、ギリシャの歴史家・ヘロドトスはこの町で生まれている。 紀元前4世紀、時の王マウソロスが亡くなると、妹であり妻であったアルテミシア2世がマウソロス霊廟(マウソレウム)を建造。 この霊廟は「古代の世界七不思議」のひとつとなった。 アルテミシア2世の死後カリア国は権力争いで揺れるなか、アレキサンダー大王はハリカルナソスに侵攻し、大損害を与え、町は次第に衰退していった。 その後200年もの間都市は回復できず、人口も激減した。 1402年にロードス島出身の聖ヨハネ騎士団が町を占拠。11世紀にトルコ人によって港に建てられた小さな要塞のあったところに強固な城塞を築いた。 現在は、内部に、湾内で沈没した船を引き揚げられ、内部の積んであった古代の壷やガラス、硬貨などを展示し、考古学博物館になっている。 海辺の広い遊歩道にはレストランやカフェが建ち並んでいる。 沖合にはサンドビーチの美しいカラ島Karaada(黒い島)がある。 アクセス 空路: イスタンブール・サビハ・ギョクチェン空港)から直行便が毎日2便。 夏季シーズンにはヨーロッパからの直行便も就航している。 空港: ボドルム国際空港 Bodrum International Airport(コード:BJV) ボドルム市の中心地から北東約36km、ミラスMilasから南約16kmに位置する。 国内線ターミナルと、国際線ターミナルは約1km)離れている。徒歩15分 ボドルム市内バスターミナル(オトガル)までシャトルバスがトルコ航空の到着に合わせて運行。(45分) 出発便はオトガルから空港までもフライト出発便2時間前までに到着するように運行されている。(3時間前くらい) どのバスかわからない場合も多いから時間に余裕をもってオトガルに行くこと。 バス イスタンブールから毎日直行で45便運行されている。 イズミールIzmilからの便は4時間、 バスターミナル(オトガル)は海岸通りから北へ約500m、商店街ジェワット・シヤーキル通りを進む。 ボドルムの交通機関 バス 近隣の地中海沿岸のリゾート地への便も多い。 近郊のボドルム半島へのミニバスが頻繁に出ている。 船 沿岸には半島や入り江、小さな島が多くあり、それぞれにフェリーが就航している。 季節により運行本数も大きく異なる。 城の西門を過ぎた埠頭にあるボドルム・フェリーボート協会Bodrum Ferryboat Associationに問い合わせるといい。(Tel:316−0882) ダッチヤDatca ディディマDidyma ニドスKnidos ディディマ ギリシャの島々へは西湾から出港する。水中翼船hydrofoilも就航している。 夏は満席になるので、23日前までに予約しておいた方がいい。 コスKos ローズRhodes 湾内一周日帰りボートツアー に多くがヨットによるツアーで、10:00頃に出港し、117:00頃に戻る。 費用は25ユーロ前後。 カラ島 Karaada、オルタケント湾 Ortakent Bayなどのビーチを回る。 見どころ 市内の中心地へは、バスなどが進入できず、バスターミナル(オトガル)近くの駐車場に駐車して徒歩で散策することになる。 ボドルム城 Bodrum Kalesi(聖パウロ城): 駐車場からジェワット・シヤーキル通りを海岸通りへ約500m進み、海辺の東端にある。 ギリシャ・ロードス島 Rhodesを本拠とする十字軍、聖ヨハネ騎士団がボドルムを占領、11世紀にトルコ人によって建てられた小さな要塞のあったところに強固な城塞を築いたもの。 現在は、考古学縛物館になっており、イギリス、ドイツ、フランスなどの国の名前の付いた塔がいくつかあり、ボドルムの町を見渡すこともできる。 内部には、近海で沈没した青絹器時代の難破船から発見されたカナンの金の宝飾品やエジプトのネフェルティティ女王の黄金のスカラベなどを見ることができる。 されに、紀元前13世紀後半にゲリドンヤ岬 Gelidonyaで発見された沈没船の中に積み込まれていた古代の壷やガラス、硬貨などが展示されている。 マウソレウム Mausoleum(霊廟跡): ペルシャによる侵攻の後、カリアCariaはマウソルスMausolusの死後、妻アルテミシアは王の残した設計図に忠実に、妻が記念碑の建造を行った。 白大理石の巨大な墓の上に段々のあるピラミッドを載せたマウソレウムは、古代世界の七不思議と見なされるようになった。 その後度重なる地震などにより破壊され、1522年には聖ヨハネ騎士団によりオスマン朝の脅威に恐れてボドルム城塞の強化に使われた。 残骸の遺品は、現在イギリスの大英博物館が所蔵している。 現在の霊廟跡にはには階段と墓室、マウソロス王時代の排水装置、墓の入口、壁の一部、そして縦溝彫りのある支柱などが残され、傍らの展示場には模型、スケッチ、資料などが数々あるのを見学ことができる。 古代劇場 : 町の背後にある丘の上のギュムベト通りGumbetに面した岩場に掘り込む形で造られている。 ミンドス門 Myndos Kapisi: 紀元前4世紀頃、マウソルス王が建造したと言われる。 全長7kmの壁の中で残存する二重塔の門。 この門の前には、紀元前334年、アレクサンダー大王の兵士が大量に溺れ死んだ堀の残骸がある。 ダッチヤ Datya ギョコヴァ湾を挟んでボドルムの対岸に突き出た細長いタッチヤ半島の中ほど、南側に位置するかつての小さな港町。陸上のアクセスは不便だが、静かなリゾートタウンとして注目を集め、大都市から訪れる人々も多い。gto ボートツアーがある。 ホテル事情 旧市街地には大型のホテルはなく、こじんまりしている。 一方、周辺30分以内には、ロングステイ向きの大型ホテルがたくさん建っており、周辺にはコンドミニアムが次々に建設されている。 中でも、ボルルム半島のトゥルクビュク Turkbuku地区はトルコでも有数のセレブなホテルやレストランが点在する。 滞在中の食事や飲み物などすべてが含まれるオールインクルッシブタイプのホテルが目立つ。 ボドルム半島 Bodrum Peninsula ボドルム半島は、ボドルムの西側に伸びる半島で、海岸線まで岩山が迫る中に小さい村々が点在する。 大々的なリゾート開発がされているところはなく、小さなペンションなどがあり、バックパッカーなどには人気もある。 しかし、次第に開発が進み、高級ホテルやコンドミニアムなどの建設が拡大している。 いずれへもボドルムのオトガル(バスターミナル)からミニバスが発着している。 それぞれの村や周辺にある美しいビーチへは、ボドルムから日帰りも可能だ。 ギュムベト Gumbet ビテズ Bitez オルタケント&ヤヒシ Ortakent&Yahsi アキアラー Akyarlar カラインジル Karaincir アカビュク Akcabuk トゥルグテレス Turgutreis カドゥカレシ Kadikalesi ギョルキョイ Golkoy トゥルクビュク Turkbuku ギュムシュルク Gumusluk ヤリカヴァク Yalikavak |