扶余(プヨ)Buyeo

概要
かつての百済王朝の中心都市。忠清南道白馬江(錦江)沿いに位置する扶余は、4度目の遷都で538年から100年以上にわたり、百済王朝最後の都が置かれていたところ。
いくつもの遺跡がその栄華を物語っている。

百済の仏教文化はここで大きく花開き、日本の飛鳥朝の文化、芸術にも影響を与えた。
日本との関わりは深く、飛鳥寺の造営には百済の技術者も来日したという。
660年に唐と新羅の連合軍により百済が攻め滅ぼされた後、百済復興の兵が挙がり663年に白村江(錦江)近郊にて日本の援軍と百済軍が唐・新羅の連合軍との戦いに敗れた「白村江の戦い」の舞台でもある。

「国立扶余博物館」では百済王朝関連の遺物を中心に、仏教美術品など6,000点以上を収蔵している。

百済時代に創建された大寺院の跡「定林寺址」には五層石塔と石仏坐像があるが、この五層石塔に酷似したものが滋賀県に残っている。

「白馬江の戦い」の舞台となった白馬江には遊覧船が運航し、川沿いの景勝地などを巡ることができる。眼下に白馬江を望む「扶蘇山城」は百済の王宮があったと伝わるところで、扶余を代表する見どころのひとつ。

新羅・唐の連合軍に追い詰められた百済の官女たちが身投げしたという「百花亭」があり、身を投げた崖は「落花岩」と呼ばれている。急峻な崖、落花岩から見下ろす白馬江はまさに絶景。百済時代の別宮があった人工の池「宮南池」は橋や楼閣が配され、百済の高い造園技術をうかがわせるもので、慶州の「雁鴨池」の造形にも影響を与えた。

奈良県明日香村と姉妹都市。kbt


アクセス
鉄道
バスで30分のところに論山駅がある。KTXも一部停車する。
ソウルから
KTXで1時間25分セマウル号など在来線特急で2j間15分

バス
ソウル南部バスターミナルから2時間30分、ほぼ30分間隔。
大田からは約1時間30分


見どころ
扶蘇山城;

定林寺址;

落花岩;
百済滅亡に際して官女3000名が身を投げた場所。

国立扶余博物館;

白馬江;

宮南池;
「三国史記」にも記述がある人工池。
百済最期の別宮が池のほとりにあったといわれる。


近郊

灌燭寺;