概要

「ピンク・シティ」の異名を持つラジャスターンの州都。
旧市街が赤みがかったピンク色の城壁に囲まれ、主要道路沿いの建物は赤砂岩でできている。

デリー、アグラとともに「ゴールデン・トライアングル」と呼ばれ、北インドのツアーコースには必ずと言ってよいほど、この町の観光が組み込まれている。

1728年、この地域のマハラジャ、サワイ・ジャイ・シン2世がこの城塞都市を建設し、丘の上のアンベール城から移り住んだ。

旧市街城壁内の道路はインドの歴史的都市としては珍しく碁盤の目のように整然と区画され、軒を連ねる建物もデザインがほぼ統一されており、計画都市の容貌を見せている。

風の宮殿やシティ・パレスなど主な見どころは城壁内の旧市街にある(アンベール城は10km余り街から離れている)。

旧市街にもゲストハウスレベルの宿はあるが、中級以上のホテルは城壁の外、新市街に建てられている。

近郊アンベール城の「象のタクシー」もおなじみだ。kbt



見どころ
シティ・パレス; 
歴代マハラジャが居を構えた宮殿
1733年に完成したムガール建築の影響を組んで造られた。
サワイ・ジャイ・シンがアンベールから移り住み、今も王族たちが居を構えている。
王族たちが住むエリアには立ち入ることができないが、旗が揚がっている時は王族がいるという合図。
いくつかの建物は現在博物館となっている。

風の宮殿(ハワー・マハル)
シティパレスの東側、大通りに面して建つ。
建物はピンク色をした5階立てで、953の小さな格子窓が通りに面している。
王妃たちが外から姿を見られることなく町を眺めるため、建物の表面を格子窓にしている奥行きが非常に狭く、小窓を通して風が循環することにより、暑いときでも涼しい状態に保たれるような構造となっており、この宮殿の名前の由来ともなっている。
1799年、この街を治めていたラージプートの王サワーイー・プラタープ・スィンによって建てられた。

天文台(ジャンタルマンタル)
ジャイプルの町を造ったジャイ・シン2世は天文学に非常に造詣が深く、デリー、ウジャイン、ベナレス、マトゥラーと計5箇所に天文台が建造した。
なかでも、ジャイプールのものは最大規模を誇る。
観測儀コンプレックスの中には、それぞれ異なった角度で12星座に向かっているものがある。



近郊
アンベール城  Amber Fort
ジャイプルの北東11kmの小山の上に建つ城塞。
1727年にジャイプールへ都が遷都されるまで、カッチャワ・ラージプート族の首都がアンベールだった。
イスラムとラージプートの混合様式で、それぞれ異なる4つの中庭が並んでいる。
現在、観光客は象タクシーに乗って城のある丘に登ることができる。
1頭に付き、2名乗り。象タクシー代金の他に、下りる際にはチップをドライバーに通常渡すのが習慣になっている。
下りは、歩くかジープを利用するが、道沿いに客待ちのジープが止まっている。

アーバネリーの井戸階段