概要
アグラの西、約40km。
名称は「勝利の都」を意味する。
たった14年間首都として栄え、忘れ去られた都
アクバル大帝一代限りで終わった幻の都
世継ぎとなる男児に恵まれなかったムガル帝国第3代皇帝アクバルが、この地に住む聖者に相談したところ、彼の予言どおり翌年に男の子(後の4代皇帝ジャハンギール)を授かった。
それにあやかり、アクバル帝は1571年、都をアグラから移して宮殿やモスクを建設した。5年間かけて赤砂岩で造られた城内には、イスラム様式とヒンドゥ様式が融合された見事な装飾が施されている。
ところが、この土地は水の便が悪く、都は水不足で悩まされることとなり、わずか14年間で都はラホール(現パキスタン)に移され、城は放置されることになった。
一時は建造物の崩壊が進んだが、現在は修復され、当時の様子を偲ばせる姿で公開されている。
遺跡群は1986年、世界遺産に登録された(kbt)