開 平 (かいへい/ Kaiping)

開平フォト

概要

広州の南西130kmに位置する。

広東省中南部のデルタ地帯に位置する人口70万の都市。

2007年に「開平望楼と村落」という名称で中国で35番目の世界遺産に登録された。

郊外15ののどかな田園風景や昔ながらの村々が広がる農村地帯。

そんな風景に不釣り合いな程に林立する西洋風建築群。

最も高いもので9階建て。土台部分は石造りで、中国風、古代ローマ風、イスラム風の装飾が混じり合っている。

最盛期には3000以上が築かれ、現在も1833が残っているという。

大部分は19世紀末~20世紀初頭に築かれている。

家族の生活ウィ守るために決死の覚悟で海外へ飛び出していった人々いわゆる「華僑」が財をなして帰郷して自分たちが働いていた西洋の建築様式をそのまま持ち込んだもの。

「洋楼」という塔が建っている。洋楼が特に集中しているのは塘口鎮(536軒)、百合鎮(385軒)、赤坎鎮(200軒)、蜆岡鎮(155軒)など。

開平の旧市街は潭江大橋の南になる。


アクセス

広州発
複数のバスターミナルよりバスが頻発に出ている。

香港から
尖沙咀などより毎日直通バス
尖沙咀の中港城(China Hong Kong City)から「三埠」行きフェリー(8:30発)
フェリーの到着港はから市中心部の赤坎までのバスまたはタクシー。

深セン・マカオ・珠海からも直通運行バスがある。


交通

バスターミナル
開平にはバスターミナルが2つある。

長沙車站 (開平汽車総站)
市の中心部にあり、市内中心地(赤坎・白合・蜆岡)の主なところはここから発着する。

義祠車站 (開平市客運総站)
市の北部にある長距離バス、郊外行きのバスが発着する


見どころ

自力村
潭江支流の丘陵平原沿いにある。
洋楼が沢山集まって建っていて、美しい周辺の景色と融和している。
塔のように高いものは「楼」、低くて邸宅・ビラタイプのものは「廬」と呼び分けている。
9個の楼と6個の盧、計15棟がある。保存状態も至っていい。
最初に建てられたものは917年に龍勝楼で、最後のものは1948年の湛盧。
一番美しいのは銘石楼とされる。
銘石楼と雲幻楼では内部見学もできる
自力村へは入村料が必要。

蜆岡鎮
最も有名な洋楼と思われる「端石楼」がある町。
形もヨーロッパの城館のようでタイプのもの。

端石楼 (蜆岡鎮)
開平の中で最も形が美しく、装飾も凝っている。
1923年に香港の華僑、黄壁秀氏によって建てられたもの。
現在のオーナーは建てた人の子孫が受け継いでいる。
隣接して建つ錦江楼(1918年)、昇峰楼(1928年)とともに全国重点文物保護単位になっている。

斜楼。(蜆岡鎮)
ほとんど斜塔のように壊れかかっているもの。
建てたらすぐに傾きはじめてしまったとのこと。
郊外、南興里にも斜めに傾いた塔の洋楼がある。

立園
アメリカに居住していた華僑の謝維立氏が20世紀初頭に建てた邸宅。
広大な庭園は中国の庭園と、カントリーハウスの雰囲気を折衷したもの。
敷地内に3つの洋楼が建っている。謝維立の住居、その愛人の住居、それに展示館がある。

南楼
開平の町の近郊バスで約20分にある塔の形をした洋楼。
ここは1945年に7人の地元の人がこの楼に立て籠もって日本軍と戦ったという場所。
塔の壁面は砲弾の撃つ込まれた跡が残っている。近くには展示館もある。

赤坎
国道沿いの町で古い建物がが町の中心部に残されている。