正定 (せいてい/ Zhengding/ ヂェンディン)
概要
河北省省都石家荘市から北へ15km。
石家荘市に属する。
三国志の英雄「趙雲」の出身地。
4世紀以来中国北方の政治、軍事、経済、文化の中心であり、保定、北京とともに「北方三雄鎮」と言われている古都て、特に仏教寺院の建物や古跡が数多く存在する。
石家荘正定空港が市内の北東にあり、北京や上海からの航空便は便利だ。
見どころ
隆興寺
正定県の旧城にある広大な寺院で伽藍は約5万㎡あり、堂宇が南北の中軸線上に並ぶ。
天王殿
宋代の建築様式を残している。
大覚六師殿
(遺構のみ現存)
摩尼殿
宋代の建築様式を残す。平面は十字型で、間口柱間7間、奥行柱間7間の重檐入母屋造り。
正方形や長方形をしている一般の仏殿と異なり方形殿の四面の真中にそれぞれ一つずつ部屋を配するという独特の構造になっている。屋根も多様性があり、赤い壁に緑の瓦、漢白玉の階段、ひさしに施された様々な装飾を施している。
中央の台座に泥塑観音像を5体安置し、後壁には明代の彩色背座観音像がかかっている。
石家荘地区で発見された碑碣・造像・墓志なども集められている。
戒壇
慈氏閣
宋代の建築様式を残している。
転輪蔵閣
宋代の建築様式を残している。
康煕御碑亭
乾隆御碑亭
大悲閣
隆興寺の中心をなす堂宇の1つ。高さ33mの5檐3層、間口柱間7間、奥行柱間5間、緑色琉璃瓦葺きの入母屋造り。仏香閣・天寧閣ともいう。
3階まで登れる階段があり、正定古城の絶景を一望できる。
開宝4年(971)に建立。慈悲に満ちた表情の菩薩像を安置している。高さ22m余りで、高さ2.2m余りの石造りの須弥壇に鎮座する。
中国現存の銅像のなかでもっとも高いもののひとつである。
臂が42本あるので、千手千眼観音ともいう。
弥陀殿
開元寺
正定の旧城にある。
現存するのは鐘楼と須弥塔のみ。
鐘楼は高さ14m。二階建ての楼閣式建築。2階に銅鐘があり、高さ2.9m・口径1.56m。
須弥塔は9層の密檐塔で、高さは48m。最下層に円形の出入口があるが、登ることはできない。
広恵寺華塔
多宝塔ともいい、旧城の東側にある。
高さ40.5m、独特の八角形構造のなっている。
臨済寺
540年、城の東南の沱河(こだか)に面する臨濟村に建てられた寺で、臨済義玄が臨済宗を興した臨済宗の発祥の地。
天寧寺
福慶寺