客家土楼(はっかどろう/Fujian Tulou)
概要
福建省南西部の奥地に残る巨大な集合住宅建造物で、中国各地の民家の中でも最もユニークなものとされている。
2008年に世界遺産に登録されている。
土でできた外壁の上に黒い瓦の切妻の屋根が乗る。
形状は外観から円形、方形、五鳳形の3つに区分されている。
円形のものには二重円になっているものもある。
その独特の建築を造り上げたのは客家族という民族で、客家(ハッカ)とは客人、つまり「よそ者」の意味する。
紀元前3紀の秦の始皇帝の中国統一以来五胡十六国時代、唐末期、南宋末期、明末期から清初期など、大戦乱と王朝交代の中で何世代にもわたって、北部地域から南下してきた漢民族の末裔と言われている。
宋代の戸籍で、もとから住んでいた住民を「主」とし、移り住んできた者を「客」と区別したことからそう呼ばれるようになった。また、その背景から「中国のユダヤ人」などと呼ばれることもある。
どうしてこのような巨大で強固な住居が誕生したかについては、強盗や猛獣から身を守るための防衛説と豪族が多かった客家が血縁関係を重視した社会を築こうとしたために造られた居住空間説があるが、定説はない。
かってアメリカNASAが航空写真で確認し、ミサイル基地ではないかと問題になったこともあるといわれていた。
代表的な都市としては永定、華安、南靖が挙げられる。
主な経典土楼
振成楼 Zhencheng Building
福裕楼 Fuyu Building
奎聚楼 Kuiju Building
衍香楼 Yanxiang Building
環極楼 Huapji Building
承啓楼 Chengqi Building
遺経楼 Yiiing Building
永隆昌楼 Yonglongchang Building
馥馨楼 Fuxin Building
初渓土楼群 Chuxi Earth Buildings
田螺坑土楼群 Tianluokeng Group Earth Buildings
裕昌楼 Yuchang Building
和貴楼 Hegui Building
懐遠楼 Huaiyuan Building
半月楼 Half-moon Building
翠林楼 Cuilin Building
縄武楼 Shengwu Building
豊作厥寧楼 Fengzuo Juening Building
八卦堡 Eight-Diagram Building
二宜楼 Eryi Building