興安(こうあん/Xing'An)
概要
2000余年前に、秦の始皇帝は中国を統一するため、現在の広西チワン族自治区の興安鎮一帯で、世界で最初の運河・「霊渠」の掘削に取り組ませた。長い歴史の中で、長江と珠江の水系を結びつける霊渠は、中国の中央部と秦嶺以南の地域を結ぶ交通の要路となった。
近代の詩人・文学者・歴史学者の故郭沫若氏はかつて、「中国の南部に位置する霊渠は、北部に位置する万里長城と同じように、世界の奇観と称するべきである」と語ったことがある。
霊渠の分水の地に位置する興安鎮は、行き交う船がすべてここを経由することから、昔は富み栄えた町であった。霊渠の両岸には、宿屋、茶屋、料理店が軒を連ね、「水街」(水の流れに臨む大通り)と呼ばれるようになった。ただし、1937年に湘桂鉄道が開通してから、水上交通が衰退し、「水街」も廃れていた。近年、霊渠の文化を保護するため、地元の関連部門は「水街」を再開発し、その昔の姿を取り戻すことに力を入れている。
秦・漢時代の建築文化、昔の橋の文化と彫塑文化、霊渠の歴史文化、地元の民族文化をすべてこの街で鑑賞できるようになった。(チャイナネット)
特産品は、銀杏と葡萄が有名で、銀杏は日本へ輸出されている。
アクセス
桂林から北にバスで1時間20分、
見どころ
霊渠(れいきょ)(湘桂運河)
紀元前214年に秦の始皇帝によって開削せた運河の一部で、世界最古の船舶航行施設といわれている.
湘(湖南省の略称)・桂(広西壮族自治区の略称)。
古厳関(こげんかん)
秦・漠時代に造営された軍事要塞.
明代の城壁と石刻が残されている。
秦城遺跡(しんじょういせき)
秦軍が駐屯した時に築いたと伝えられている